Dr.Kido History Home
E-mail

国際医療協力

ボタン Dr. 木戸流「異文化コミュニケーション」 ボタン

105)コーヒーは好きですか?

 高校生の頃からコーヒーが好きでした。大学時代は、昼に近くの商店街にある「多津屋」の名物のダブルカツ丼を食べた後、「壱番館」でこくのある濃いコーヒーを飲むというのが定番でした。

 大学時代は一人旅が好きで、ある時北海道に2週間の旅に出ました。たまたま良さそうな喫茶店がないところが多かったので、3日間ほどコーヒーを飲めませんでした。釧路の駅前で雰囲気よさそうな喫茶店があり、出てきたコーヒーも美味しく、生き返った感じがしたことを今でも覚えています。

 大学2年の長い春休みにユーレイルパスを使って、一ヶ月かけてヨーロッパをイギリス、ロンドンからイタリアのシチリア島まで旅行したことがありました。ヨーロッパでもコーヒーはどこでも飲めますが、南へ行くほど味が濃くなるのです。私はどちらかと言うと濃いコーヒーの方が好みで、フランスとイタリアのコーヒーが一番気に入りました。イタリアでは、街中どこでもコーヒーの自動販売機があるのですが、この自動販売機のコーヒーでも十分こくがあって美味しかったです。1970年代当時、まだヨーロッパでは日本レストランは珍しく、西洋料理に厭きた時に入るのは、中華料理店でした。中華料理店で食後、中国茶を頼むと有料で、コーヒーは無料のサービスでした。それほどコーヒーが行き渡っていたということでしょうか。

 1980年からの3年間、ニューヨークのブルックリンで研修医(レジデント)として生活しました。日本でアメリカンコーヒーというと、単なる薄いコーヒーのことを言うので、正直言うとアメリカではコーヒーの味をあまり期待していませんでした。しかし、これがけっこう美味しかったのです。まず、朝、病院の入り口ロビーまで出張してくる屋台のコーヒー屋のコーヒーです。レギュラーと注文すると、砂糖とクリーム入りのものをくれます。当直明けの朝など、これ一杯で生き返った気になりました。確かに、味は日本のものに比べてもやや薄めですが、別にお湯で割っているわけではありません。恐らくコーヒー豆の煎り方によるのだと思います。病棟のナース詰め所で入れてくれるコーヒーも美味しかったです。夜など、甘いケーキをよくごちそうになりましたが、この時はもちろん砂糖抜きにする方がベターです。カフェテリアでも、朝のメープルシロップとバターをたっぷり付けたフレンチトーストと、砂糖抜きアメリカンコーヒーの相性は抜群でした。

 1995年からの2年半はパリで過ごしました。さすがにフランスはコーヒーの本場です。朝は、カフェオレ、昼も食後はコーヒー、午後にもちょっと休憩という時は、病院の自動販売機でコーヒー(缶コーヒーではなく、エスプレッソです。)を買ってきて飲みます。ですから、パリ時代は一日4~5杯は飲んでました。でも、カフェオレ以外は、量の少ないエスプレッソですから、胃が悪くなったことはありません。逆にカフェに入って時間に余裕があり、量の多いエスプレッソを頼みたい時は、ドゥーブル・カッフェと注文すると倍量のエスプレッソを出してくれます。

 パリから自宅のある神戸に帰った後、どうしてもフランス風の濃いコーヒーの入れたてを自宅で飲みたいと思っていました。そこで10年前に手に入れたのが、ネスプレッソでした。ネスプレッソだと、さまざまな種類のコーヒーが詰まった小さなカプセルをポンと器具に挿入すると、すぐさま香しいコーヒーが1杯分出来上がるのです。朝はもっとも濃いめの種類のものをカフェオレにし、それ以外の時間帯はエスプレッソで楽しんでいます。
一杯のコーヒーから夢の花咲くこともある♪

| BACK |

Top


木戸友幸
mail:kidot@momo.so-net.ne.jp