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<紹介状>

December 22, 2001 注1

Dear Dr. A: 注2

Mr. B is 65-year-old retired high school teacher. He has been followed at my clinic for the last 10 years because of essential hypertension, type 2 ( non-insulin-dependent  注3) diabetes mellitus and angina pectoris. His blood pressure has been under good control for the last 6 months ( 140-150/80-90 mmHg ). His fasting blood sugar and hemoglobin A1c on December 10, 01 were 150 mg/dl and 6.0 % respectively. He has been working actively without any chest symptoms recently. A photocopy of electrocardiogram taken on December 10, 01 is enclosed. 注4

His medications are as below. 注5

Rp.
1) amlodipine 5 mg, once daily
2) glibenclamide 2.5 mg, once daily
3) isosorbide dinitrate 10 mg, three times daily

If Mr. B seeks medical care for your clinic, please take a good care of him. If you have any questions concerning Mr. B, feel free to send fax or E-mail to the numbers shown below. 注6

Yours sincerely,

signature(署名=サイン)
Tomoyuki KIDO, MD, FJSIM, FAAFP 注7
fax: xxxxxx, E-mail: xxxxx

 さて、これは自らフォローしている患者が、半年間アメリカに滞在することになり、書いた紹介状である。この紹介状例の注に沿って解説していく。

注1:日付は冒頭にも書いたように、公式文書として成り立つために必須の要素の一 つである。絶対忘れないように。数字だけを並べると、月と日の順が国によって違う ので、(例、アメリカ式=月/日/年、フランス式=日/月/年)月を単語で書いた 方が間違いがない。

注2:紹介先の医師の名前が分かっていれば、もちろんその名を書くが、そうでない ときは、Dear Doctorとだけ書いておけば無難である。紹介先の医師が知人なら、枕 として近況報告など書くことがあるが、そうでない場合は時候の挨拶など無しに、す ぐに用件(症例報告)に入る。

注3:略語や病型分類などは、誰でもが理解出来るわけではないので、旧式名称ある いは、他の呼称でも書いておく。

注4:心電図の必要な患者には所見と共にコピーを同封するのが最善の方法である。

注5:服用薬剤は原則的に、商品名でなく一般名で書く。服用法は?一回量いくらを 一日何回と記述するのが、日本以外の先進諸国では一般的である。

注6:faxあるいは E-mailで、事後のフォローをするのが、方法論的、時間的、経済 的などのすべての面で現在一番便利である。後で問い合わせが来るのを億劫がるより も、積極的にこのように記載する方が結果的には自らにとっても負担が少なくなる。

注7:アルファベットで表せる称号は、枯れ木も花の例え通り何でも書いておくとよ い。(海外の称号など、古今東西を問わず、誰もほとんどその意味など理解していな いが、それでも、何か余分に勉強した医師くらいには思ってくれるはず!)


<証明書>

December 22, 2001

To whom it may concern: 注1

I certify that Ms. A was checked her serum HIV status on December 10, 01 and found tobe negative. 注2

Sencerely yours,

signature
Tomoyuki KIDO, MD, FSJIM, FAAFP 注3

注1:関係各位殿の意。証明書類の宛名はほとんどすべてこれで通用する。

注2:構文も I certify that〜でほとんど用は足りる。病歴などが必要な場合は、そ れを冒頭に書いた後、最後にこの構文で締めくくればよい。

注3:証明書の場合、sealという欄が署名の近くにあることがある。これは署名捺印の捺印のことである。印は日本語でいいから、何か威厳のありそうなものを押してお けばいい。


<資料請求あるいは照会>

December 22, 2001

Dear Dr. A:

This letter concerns the result of the brain CT of Mr. B, which was performed on December 1, 01 at C Medical Center where you are working. 注1 I am a family physician of Mr. B following him in Osaka, Japan. I would appreciate it, if you can fax a photo copy of the official result of his CT.

Thank you very much in advance. 注2

Sincerely yours,

signature
Tomoyuki KIDO, MD, FJSIM, FAAFP

注1:こちらからの請求あるいは照会文は、簡潔を旨とする英語の文書の中でも特に単純明快である必要がある。何故なら、相手にとっては余分な仕事をこちらが依頼す るので、長々書いていると無視され、捨てられてしまう恐れがあるからである。そこで、冒頭から、こちらの用件をThis letter concerns 〜の構文で書き始まるのが一番間違いが少ない。

注2:こちらからの依頼の要素の強いものであるから、事前の謝辞として、こういう表現がよく使用される。


 以上、海外への紹介文等について解説した。医学部を卒業できた日本人の医師なら、この程度の英文は誰でも書けるはずである。要は慣れの問題である。書く手段は英文ワープロを使用するのが最適である。各紹介文を例文として保存しておけば、類似の紹介文には以前の文章を使うことができるし、返事が返ってきたときも、ファイル整理できていれば自分の紹介文を直ちに参照できるといった利点があるからである。

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木戸友幸
mail:kidot@momo.so-net.ne.jp